チタンは軽量かつ高強度、高耐久という優れた特性を持つ一方で、ロールフォーミング加工を行う上では考慮すべき特有の課題があります。
この記事では、チタンのロールフォーミングにおける表面の傷対策、スプリングバック、加工硬化など、押さえておくべき主要な注意点と、実際の製作事例について解説します。
チタンは軽量で強度にも優れた金属素材であり、耐久性が求められる現場や分野で幅広く活用されています。一方で、表面の硬度はあまり高くありません。そのためチタンをロールフォーミングで加工する場合、摩擦や接触によってチタン素材の表面に傷が付かないよう、疵防止対策を行う必要があります。
スプリングバックとは、金属板に圧力をかけて折り曲げるといった加工を行った際、金属板を圧力から解放すると曲げられた状態から元の状態へ戻ろうとする現象のことです。
チタンは金属素材の中でもスプリングバックが大きい性質を有しています。ロールフォーミング加工で最初から寸法通りの曲げ加工などを行ってしまうと、加工機から脱出した時点でスプリングバックが発生して、寸法とはずれた状態で加工が完了してしまいます。
そのため、チタンのロールフォーミングではスプリングバックを考慮して形状を設定しなければなりません。
塑性異方性(r値:ラングフォード値)とは、金属板の両端に引っ張り応力を加えた際に生じる、板厚方向と板幅方向の歪みの比を数値化したものです。チタンはr値が大きい金属素材のため、ロールフォーミングで加工する際にもロール方向に注意する必要があります。
具体的には、チタンはロール方向と平行に曲げるT曲げが適しています。
チタンは金属元素の名称です。素材として使用されるチタンには純チタンからチタンを使った合金(チタン合金)まで様々な種類が存在しており、それぞれ異なる特性を有しています。
そのため、チタンのロールフォーミング加工を行う際は使用するチタンが純チタンなのかチタン合金なのか、あるいはチタン合金でもどのような性質を持っているのかといった点を事前に確認しておきましょう。
加工硬化とは、金属素材をロールフォーミング加工やプレス加工で変形させた際、外力によって変形された部分が硬化するという現象です。チタンは加工硬化が起こりやすい金属素材であり、硬化が生じると硬度は高まるものの弾性が低下して割れやすくなる点が重要です。
そのため、チタンのロールフォーミングでは曲げ割れに注意しながら加工しなければなりません。
チタンをロールフォーミングすると、チタン素材と回転するロールの間の周速差によって、チタン表面に焼き付きが発生しやすくなります。そのためチタンの焼き付き防止を目的として合金製ロールなどを利用します。
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チタンのロールフォーミングは、素材の軽量性や耐久性を活かせる有力な加工法ですが、スプリングバックや曲げ割れなどのリスク管理が品質を左右します。依頼先を検討する際は、コストや納期だけでなく、純チタン・合金の違いへの深い理解や、焼き付き防止のロール選定、微細な調整技術を持っているかが重要な判断基準となります。本記事で紹介した注意点や事例を参考に、最適なパートナーを見極めてください。
細かい寸法管理が必要なロールフォーミング加工。加工会社を選ぶには、技術力の高さと品質管理体制に注目することが大切です。そこで品質管理体制を外部審査によって証明された国際規格ISO9001を取得する加工会社の中から、発注したい製品ごとに特徴的な加工会社をご紹介します。
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